蒼軒流(チャンホン流)は韓国9大館が統合される前の型で、現在のテコンドーの原型です。
蒼軒流の型は、9大館のうちの一つ「吾道館」から始まりました。
1966年、チェ・ホンヒ創始者は、パク・チョンス、パク・チョンテという二人の師範と共に蒼軒流の型を完成させました。
そして、創始者が北朝鮮に居住していた1980年代末に、この蒼軒流を改正してできたものが現在のITF(国際テコンドー連盟)の型(トゥル)です。
蒼軒流型と現在ITFで行っている型(トゥル)との大きな違いは、「サインウェーブ」と「リズム」です。
トゥルには、体重移動をスムーズに行うための上下運動があります。
体の重心が波を描くように見えることから、この動きを「サインウェーブ」といいます。
しかし、蒼軒流型には、このサインウェーブがほとんどありません。
蒼軒流の型は全部で24種類。
各級・段において習得すべき課題となる型が規定されています。
テコンドーの技として規定される動作は、使用部位や立ち方、攻撃箇所の組み合わせによって3200種類にもなるため、これを一つ一つ個々に習得するのはなかなか大変です。
しかし、型には、複数の動作を一貫した動きの中でまとめて習得できるというメリットがあります。
型の名称には、朝鮮の歴史上の人物を中心に、日付や決意のスローガンといったものが制定されています。